その2:Santa Fe GP-35を B&O に

なぜ?

 Yahooのオークションには日頃からお世話になってます。もっぱら買う側に回ってますが、元々手頃な価格帯で売られているプラ製品はさらにお値打ち価格で提示されることが多く、つい入札してしまいます。他の入札者と競り合うのも面白いのですが、できれば適度なところで手に入れたいと、競り合いにはもっぱら負けの多いワタクシではあります(^^;)。
 そんなオークションですが、B&Oはアメリカでは人気が高いロードネームでも日本ではあまり手を出す方が少ないようで、Yahooに出てくることは希です。過去に一度製造中止となりアメリカの模型屋にも見なくなった機関車を手に入れたことがありましたが、そういったチャンスに巡り会うことは滅多にないのが現状です。ところが、ありがたいことに、アメリカの鉄道では同じ型の車両を多くの鉄道が所有することが多いため、そんな日本のオークションでも他のロードネームの車両を塗り直すだけで自分のロードネームに組み込めます。
 今回は、KATOから以前発売されていたSanta Feの機関車をB&Oに変えてしまおうという趣向です。今回のタネ車は、日本では人気の高い西海岸のロードネームで、しかも走りには定評のあるKATO製。そうそう簡単には落札できまい、と試しに入札してみたら、そのまま応札なしに落札できてしまったというラッキーな機関車です。EMDのGP−35はフードディーゼルの代表的な形式ですし、アメリカらしい無骨で力強いスタイルの機関車、強いて言えば、SFでも人気の高いウォーボンネットタイプの塗装ではなく貨物用の地味な塗装だったからかな?とも思いますが、あまりにも簡単に落札できて嬉しさ半分、拍子抜けしたというのが本音でした。
 そんなわけで手に入ったGP-35を我がB&O塗装に変更しついでにウェザリングも楽しんでしまおう、というのが今回わざわざ塗り替える理由であります。手順としては、塗り替えるボディー部分をバラして各パーツごとに再塗装するとともに、動力系も我が社標準のDCCデコーダーを組み込み、ばらしたままのボディーにはウェザリングの下準備を施し、再組み立て、そして全体をウェザリングする。といった手順で進めることにしました。

(1)分解と下準備

 まずは完成品をばらします。この車は当時のカトー製の標準的な構成になっていました。車体は機械室とキャブ、デッキ部分が別パーツで、デッキ部分にノッチで組み込むようになっています。動力は中央に配したモーターからフライホイールを経由して前後の台車に伝達し、スパーで車輪まで落とし各車輪をウォームギアで駆動する構造です。(右写真)
 機械室部分では上部のダイナミックブレーキ部分だけ別パーツのハメコミになっていて、この部分を変えるとダイナミックブレーキなしの製品となるよう工夫されています。

 塗装をするのですからパーツごとに分解して別個に塗るのは言うまでもありませんが、ボディに細々と取り付けられたステップや手すりなどのパーツもこの時点で外しておきます。

 下準備といってもせいぜいこんなところで、分解したついでに動力側は配線を確認し、DCC化の方法を検討しておきました。
 この時代のカトー製品はモーター直上にプラの配線補助板が載せてあります、プリント基板ではありませんが、プラ板に作られた突起や鉤型の突起で銅線や隣青銅板の配線と前後のライトを上手く組み込んであり、上からウェイトを兼ねたダイカストブロックで押さえてあります。広そうに見える車体の内側スペースもキャブの中には運転台パーツがあり、機械室側もライトの導光プラパーツなどで窮屈になっていました。ぱっと見たところデコーダーの搭載にはかなり工夫が必要と思われます。(ま、この当時のカトー製品にはデコーダーの搭載なんて一切考慮されていないのが普通なんですけどネ)


 右の写真は取り外したパーツを一時保管するためのケースです。こういったケースは百円ショップで売られているパーツケースや女性用のアクセサリーケースなどをたくさん買い込んで利用しています。100円だから贅沢に1車両にひとつを奢ってますが、作りかけのキットのパーツなどに使うとパーツをなくすこともなくて便利ですヨ。

 写真で判るように、ケースには取り外した手すりや細かなステップ、窓ガラスや導光プラパーツ、カプラーピンなど吹けば飛びそうなパーツを分けて保管してあります。

 これで塗装前のハード的な下準備は終わりました。

2001.12.30


最終形態 B&O GP-35 image : Capitol Herald

 

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