その2:スティームダンケルク (1)キットの組立
Boulder Valley Model の Vertical Boiler Class Logging Loco, Open Cab Dunkirk Conversion を購入しました。

Dunkirk は、ニューヨークのDunkirk Iron Works が1890年頃から製造したギアードロコのうちクラスAと呼ばれる縦型ボイラー+縦シリンダーそして2つの台車へギアー伝導する機関車です。

モデルは動力にアサーンのHO入換え機関車を使うコンバージョンキットです。素材はボイラーから台車枠まですべてレジンキャスティングとなっており、組立前に塗装をしてしまうよう指示されています。

 製品はこんな箱に入ってきました

1. 組立開始

箱をあけるとこんな感じです。
レジンキットでバリもバリバリ、パーツも結構歪んでいますがこんな車輌はこういったキットじゃないと作れないですからね、しっかり向き合って作ることに・・。

説明書はそこそこ丁寧に書いてあります。が、最初に塗装してから組み立てるようにと書いてあります。これが大きな壁となって、約1年熟成することに^^;


離型材を洗い流してから各パーツのバリ取りを行い、塗装前に仮組みをして部品の当たりを見てみました。

いやぁ、当たる当たる^^;

ボイラーや水タンクも歪んでいるし。バリ取りと部品の摺り合わせに結構な手間がかかってしまいました。

←仮組み中 水タンクが浮いてる^^;

デコーダーはこんな感じで隠すことができます。写真はサウンド専用のDSX。走行用のDZ123は薪の中にでも隠すことにしました。サウンドのスピーカーはボイラー(手前の円柱)に埋め込むことにします(直径32mmほどあります)

 

2.種車の加工


種車はこれ→。
以前アンデコからREADINGのスイッチャーに塗り替えたヤツです。

DCC化までしていたモデルなのでちょっともったいないけど、種車を買い惜しみしてこれで済ましたのがこの先の作業量を大幅に増やすことになるとは・・。


デコーダーを外し、当たりそうなところを削ったのが左の写真。アサーンのキットはこんなモーターが入ってます。ナマイキにフライホィールも付いていて走りはまともです。

台車を外し、車輪を黒塗りしてOn30へ変身準備完了といったところです。

しかし、台車も簡単に外れるんだねぇ、アサーンって素晴らしいです。


ところで、このキット、BVMの指定している種車とは違うらしく、フレームの構造がキットに合いませんでした。仕方ないのでフレームを削りまくって、ようやく組み込むところまでたどり着きました。

フライスがなければやってられないです。


フレームを削り、エンジンのパーツのバリやら捻れやらを補正してなんとかここまでたどり着いたのがこの写真です。

水タンクには1mmの真鍮板を噛ませてすぼまりを補正しました。

 

3.サウンドの下加工


この車もOKRR標準?のDCC&サウンド仕様にします。
デコーダーは走行用にDZ123(デジトラックス)、サウンドはDSX(サウンドトラックス)を使うことにしました。

スピーカーは目立たないようにボイラーに納めるため、ボイラーにスピーカーを納める穴を開けます。

残念なことに、ボイラーには動力台車に被せるための切り欠きが入っていて、そのまま旋盤に銜えることができませんでした。・・ギリギリ銜えられるのですが、切り込もうとすると外れてしまう状況でした。

 


そこで、フライスと回転バイスで中ぐりをしてみました。

中心の合わせが大変でしたが、合ってしまえばかなり正確に削ることができます。

ただ、レジンの削りカスがあちこちに飛び散る上に静電気でそこかしこに吸い付くのには閉口します。

 

3.塗装前の組立


キットは説明書通り塗装してから組み立てることにしましたが、床板というか台枠はアサーンの下回りを取り付けられるように加工が必要なので、台枠と床板、エンド部分は塗装前に組み立てました。

床板は1mm程度の厚さ、レジンキットなので強度に不安があります。そこで、3x5mmの角材を使って内側に台枠を増設して、アサーンの下回りに引っかけられるような構造にしました。


内側の台枠を接着するだけでも強度がかなり向上しました。

問題はどうやって下回りを固定するかです。ネジ止めするのがベストですけど、結構削ってしまったアサーンの下回りにはネジ穴を開ける部分が少なく、床板に真鍮板でも貼らないと難しいようで、それはそれでレジンと真鍮板の経年変化の違いで数年で壊れそうです。

結局、かなりテキトーですが、内側の台枠に左の写真のようなフックを埋め込んで、下回りを取り付け後フックを引っかけるようにしています。

写真は下回りを入れる前の状態で、下回りを入れた後、台枠から突き出ている真鍮線を内側に押し込んでフレームを押さえこみます。

次回は塗装と組立です。

 


 

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