その3:ポーター亀の子 0-4-0 (1)DCC搭載
On30の車輌で最初に手にしたのがこのポーター0-4-0タンク機です。他に0-4-2も同時に購入したものの、当面方向性を定めるまで眺めていました。森林鉄道にベクトルが定まってシェイを購入すると共に、こちらも森林鉄道で働く軽機関車の役割を担ったわけです。

一足先にシェイのDCC&サウンド化しましたが、ポーターたちは残念ながらサウンドの搭載スペースがなく、当面サウンドは先延ばしとしてDCCデコーダーを搭載することにしました。

  分解後
 

搭載するデコーダーは当初Digitrax社のDZ143を当てました。これは0-4-0にはキャブ室内灯が付いているのでこれを点灯したいと考えたからです。Digitraxのデコーダーは2桁目の数字がファンクションの数を示しています。143は4ファンクションということで、前照灯以外に2つのファンクションが使えます(前照灯は前後のため2ファンクションとなります)。

室内灯はファンクション側の電流制限のためにLEDとしましたが、配線を間違えて高い電球色LEDを2つも飛ばしてしまう有様。その上、たいした照明効果がなさそうなので(屁理屈)室内灯はなしにしようと、走行テスト。
ところが、走行テスト中にデコーダーを飛ばしてしまいました。

原因はヘッドライトの配線がショートしていたためで、配線をデコーダーで余る細い導線に変更してテスターでテストしました。

DZ143が昇天したため、室内灯はまったく望めない状態となり、新鋭のDZ123を採用。

が、またまた昇天!!

どうもライトの具合が悪いようで、なんらかの状態でショートするようです。
結局、もう一度完全に分解して配線を見直すことにしました。


今回はヘッドライトまで分解し徹底追及しました。
原因は2点の複合汚染でした。煙室にあるヘッドライト配線用の穴にバリがあり、新しい配線にしてもこの部分ですぐに配線にキズが付いてしまいます。さらに、ヘッドライトを止めているビスが配線を押してしまい、キズが付いたところがバリに当たってショートしていました。通常であれば配線の間にビスが通る構造になっているようですが、ビスを締め直ししたり、ヘッドライトを取り替えたりすると配線を傷つける恐れがあります。

対策として、配線穴のバリをヤスリで削り取り、ビスは1.4mmに換えて(もちろんビス穴も1.4のタップを立てて)長さも2.5mmの短いものにしました。これで配線を押したり、傷つけることはなくなります。

折角ヘッドライトまで分解したので、ついでにLED化しました。

古いタイプの機関車なので、電球色のLEDを採用しましたが、今のところ電球色LEDは5mmφのものしかなく、ヘッドライトケースに入るよう旋盤で小さく削り直しました。

レンズ部分がなくなったため全体に光るのではなく、中央部が明るくなりますが、電球らしくて良さそうです。

点灯テストの結果は(左写真)、ちょっと明るすぎ。
とても古い機関車に見えません(T_T)。


さて、このポーターですが、分解も大変な上に、非常にせせこましく設計されていて、ヘッドライトとモーターの配線のやり場に困りました。

オリジナルの配線は、2つの動輪内側に台枠から隣青銅板で押された集電子が当たるようになっています。この辺りは良くできた設計ではありますが、このバネからモーターへの接点、室内灯への接点、そしてヘッドライトへと配線が伸びています。この配線はプラ製の台枠内に掘られた配線用の隙間を縫うように通って煙室に伸びています。室内灯へはキャブに接点が設けられ、台枠外側にもバネから伸びた接点があって、取り外し可能となっています。

DCC化に当たっては、この配線隙間ではモーターとヘッドライトの配線をキャブに納めるデコーダーへ持っていく隙間がないので、モーターとヘッドライトの配線だけは台枠の外側をモーターやウェイトを兼ねたサドルタンクの隙間を通さなくてはなりませんでした。
唯一、レールからデコーダーへの配線だけは室内灯用の接点を利用してうまくキャブに引き込むことができましたが、残り4本の配線はかなりシビアです。

結局、ライトとモーターの配線は、キャブからウォームギアとボイラーの隙間を経由してモーターとサドルタンク下の隙間を左右2本ずつに分けて通し、サドルタンク前面と煙室の隙間に誘導しています。導線も極力細くしたため、モーターへの配線には若干の不安が残ります。

デコーダーは、キャブ内運転士側に納め、配線とともに艶消し黒で塗装して目立たないようにしました。

これで作業終了。
多大な犠牲を支払って0-4-0のDCC化が完成しました。

デコーダーだけで機関車1両分・・・(T_T)。

デコーダーを塗ったついでにベルと汽笛、カプラーなどにも塗装しました。ベル本体と汽笛は薄目に塗って渋めの真鍮風、レバーやフレームは艶消し黒にしました。

次は、この機関車にどうやってサウンドデコーダーを載せるかです。
一番賢明なところで、専用のテンダーを永久連結してDSXサウンドデコーダーを積むことでしょうかねぇ。

室内灯を外した分、屋根裏が空いたので薄いスピーカーなら屋根裏に隠すことぐらいはできそうです。


堂々?完成


続く

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