FREIGHT CARS

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BOX CARS 

日本では有蓋車、形も日本のワキに似たポピュラーな貨車である。
その昔、アメリカで鉄道が走り出した当初は貨車といえばゴンドラやフラットカーだった。これは鉄道発祥の地イギリスからの伝統。しかし、木材を燃やして走っていた蒸気機関車からの火の粉で起きる火事や風雨の激しい気候にオープン貨車は都合が悪い、ということで生まれたのが有蓋のボックスカーだったとか。発祥はNYC(New York Central System)の前身 Mohowk & Hudson 鉄道で、1833年に遡る。2軸の側扉のないカバードゴンドラが有蓋貨車の始祖だった。
1830年代後半に、我がB&O鉄道は大型の有蓋車を自社工場で作成、初めて側扉がついた本格的な有蓋車である。それでもまだ30feetに満たない小さな10トン積みの車だった。その後、戦争の時代を経て大型化、大容量化そして標準化が進み、19世紀の終わりには50トン積みとなり、20世紀に入ると36feetそして標準的な40feetボックスカーへと発展した。
USRA(United States Railroad Administration)が貨車の標準化を行い、AAR(旧ARA:American Railway Association > Association of American Railroads)規格のスチール製の40ftボックスカーが登場したのが1932年。アメリカでは第二次大戦前に有蓋車は鉄製が主流になっていた。1964年には89ftハイキューブという長大で背の高い車輌が登場している。

第二次大戦後、ボックスカーは Railroad Billboards と呼ばれるほど、カラフルな塗装と大きなレタリングやマークなどで飾られるようになる。この傾向はボックスカーだけでなく、同様に広い側面を持ったリーファーでも行われている。

 

OPEN HOPPERS (wait some days)

日本でもオープンとクローズのホッパーがあり、アメリカでも用途はほぼ同じである。背の高いゴンドラといった外観だが、その特徴は床が傾斜し、荷下ろしは床が開き下へ落とす。
オープンホッパーは石炭や砕石の輸送が中心で、沿線に石炭鉱山の多いB&O、C&Oは石炭ホッパーが路線の顔でもあった。ま、B&Oに限らず、アメリカの鉄道輸送を見ると1900年では(古いかな?)石炭だけで300万トン、穀物と木材が80万トン弱、鋼材が50万トンということで、石炭輸送の大きさが判る。

輸送料もさることながら、車輌の大きさも日本の比ではない。戦前の標準的な木造、鉄枠のホッパ車が50トン積み、戦時のUSRA標準車が55トンの2ベイ、戦後は70トン3ベイや100トン、110トンといった日本のホッパー車の2〜3倍の積載量の車が存在する。

 

COVERED HOPPERS (wait some days)

カバードホッパーの用途はセメントや小麦などの粉体輸送である。
B&Oのカバードホッパーは明るい灰色の車体が多く、まれに黄色のものがある。日本のホキでも同様の変化があるが、当初は箱状にプレートで覆った形、その後皿状、円筒状と進化する。軽量化され構造が強化された円筒状のホッパ車では積載量110トンに及ぶ。

 

FLAT CARS (まだ持っていない)

日本の長物車だが、使用法はチとトを併せたものが多い。
木材、長物、大物車などがこの範疇に扱われている。積み荷は様々で、平らな貨車に乗って荷崩れしにい物であればなんでも運ぶことができ、木材、石材、干し草のロールやら木枠梱包の商品などなど、後年はトラクターの出荷やコンテナ、ピギーバックのトレーラー、大物車的な使われ方では各種プラントの構造材、150ftにも及ぶパイプライン用のパイプ材なども運ばれている。

ピギーバックは載せているトレーラーも鉄道会社のマークが入ったもので、1950年代から本格化した。B&OとC&Oのトレーラーが85ftフラットカーに仲良く並ぶポスターもこの頃のものである。

 

GONDOLAS (wait some days)

FLAT CARと同じように、ゴンドラも色々な積み荷を扱う。日本の無蓋車に相当し使い方も同様で、フラットカーでは積めないバラ荷にも対応できる。オープンが基本だが、日本でもトキ21500に見られるロール鋼材用にカバーを設けた車もある。
戦前から標準的だった板張りで鉄枠から、戦後は総て鉄製のタイプや床だけ木製のタイプとなり、また魚腹構造として強度、積載量ともに向上している。また、よく見かけるタイプとして、日本の無蓋車と違って側板が開かないタイプがある。これは、スクラップや石炭、石炭灰などに使われ、荷下ろしはシャベルタイプのクレーンを使用する。背の高いチップ用のゴンドラもこのような荷下ろしを採用しているため側板は開かない。

 

STOCK CARS (まだ持っていない)

STOCK CARは、生きたままの家畜を輸送する貨車、日本ではカ、ウなどに当たる。
冷凍車、冷蔵車が普及して用途は限られたが、後年ボックスカーを改造した50ft車が登場した。ストックカー自体はデザイン的に登場時から大きく変わることはなく、空気と通りが良くなるよう隙間のある車体を使用している。

 

REEFER -refrigerator car-(B&Oに車籍はあったのか?不明)

日本の冷蔵車・冷凍車。日本でもそうだが、古くは氷で冷蔵しており、屋根の四隅に氷を入れるハッチが設けられている。
リーファーは1850年代には実用化されており、アイスバンカーと呼ばれる製氷所で氷を積み込み、肉やバター、チーズなどを運んでいた。1900年代には有名なPFE(Pacific Frute Express)が発足、偏りがちだった輸送を年間を通じてその季節に合った作物を運ぶシステムで成功している。

 

CABOOSES (wait some days)

車掌車。アメリカといえばカブース、それも屋根の上に見張り台の乗った赤いキューポラカブースが印象的である。
キューポラカブース以外に、側面に窓が張り出したベイウィンドウがある。

 


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