第9話

サウンドデコーダーの音量アップ 

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2003.5.1

 

第8話で搭載したE8を広い会場で運転を楽しもうと、グループZUDENのこだ運準備合宿に持ち込みました。
当日は次回こだ運のダイヤ調整のため、想定される入れ換えや列車の交換にどの程度時間がかかるかを調べダイヤを調整することが目的でした。それだけで1泊2日の合宿を過ごすわけでもないことはメンバー全員周知のこと、てんでに持ち込んだ車両を走らせたり、新車を披露したりと、数時間の調整運転以外の時間を楽しんでいました。

私はといえば、前回搭載したE8を持参し、長距離でディーゼル音などを楽しもうとしたのですが・・・

まずは、合宿の様子など。
合宿は毎度おなじみとなった青山メトロ会館で会議室を借りて行いました。ほど近くにチムニーさんがあるので、初日の夕方メンバー全員で押し掛けます。

ご主人とお手伝いをしている妹さん?まいどお世話になります。
これなんかいいんじゃない! と、店員となって営業する西野氏
その西野氏の持ち込んだVT 11.5。デコーダーのテストラン
今回の最新兵器、KATO製一体型コマンドステーション
最近のROCO製機関車はこの基板が載っています。もちろんDCCレディ
福谷さんがチムニーで仕入れたVT80
会場の片隅ではデコーダー搭載作業が続く・・
メンバーの真水さん・・ダイヤ運転支援ソフトの開発者です

言い忘れていましたが、次回こだ運はこだ運9.5「ドルチェラント国鉄ハンワー本線(^^)」。なんとなくお判りだとは思いますが、ヨーロッパ型でのDCCダイヤ運転、もちろん御殿場YMCA東山荘で行います。
合宿はこんな感じで、肝心のこだ運向け調整は2時間も行えば大概の様子がわかり、てんでな運転と作業が続いてました。

さて、本題。

わがE8もヨーロッパ型に混じってサウンド走行を行ってみました。
回りにはROCOのサウンド搭載機関車がいい音をたてて走行しています。わがE8はといえば、エンドレスに置いて音を出してみると、家でのテストのように大きな音が聞こえてきません。会場が広いことと多人数での雑音に自慢のサウンドはかき消されてます。

メンバーからは「音が小さいねぇ」と正直な感想・・・うむぅ。

さらに追い打ちをかけるように、宮津氏の持ち込んだBROADWAY LIMITED社製の蒸気機関車がものすごいサウンドを聞かせてくれました。それもそのはず、この蒸気はテンダーに2つのスピーカーが積まれ、家ではうるさすぎる程の音量を出している優れものでした。

BROADWAY LIMITED社製の蒸気機関車
停車中も各種の音を繰り返し、本物の蒸気のようです
その元箱と解説書、ざっと4万円也とのこと。

会場で2スピーカーの威力に感動してしまった私は、E8を分解して2スピーカーへの対応を考えてみました。しかしながら、Soundtraxx社のデコーダーは8Ωのスピーカーに対応しているため、8Ωのスピーカーを2つ繋ぐにはちょっと工夫が必要とのこと。そのまま直列に繋ぐと8+8で16Ωになってしまい、並列に繋ぐと4Ωになるそうな。オームの法則なのだが、ほとんど忘れてしまっている(^^;)。

それに、ただ2つや4つスピーカーを繋げばいいってものではない、ってことくらいは想像できる。

ということで、Soundtraxx製デコーダーの音量アップ作戦を開始した。

簡単に思いつくのはアンプの搭載である。インターネットを駆使して(^^;)電子キットのアンプを探してみた。
すると、いくつか手頃なキット見つかったので、休みに秋葉原で購入。

キットの組立前にデコーダー自体で解決できる方法を探ってみる。
Soundtraxx社のホームページからDSD-LC110のマニュアルを入手、サウンド関係のCV値を変えて音量を上げられないか試してみた。

サウンド関係CV(LC110)抜粋
CV
CVの割り当て
機能
デフォルト
116

エンジン排気音コントロール

速度に応じた排気音のコントロール
0:なし、1:手動、2:自動

2
122

排気音音量

音量のコントロール 0-255

128
114

ベルの速さ

ベルの鳴る間隔   0-15

8
121

ベル音音量

音量のコントロール 0-255

128
115

警笛の選択

ディーゼルではなし

120

警笛の音量

音量のコントロール 0-255

128

実際にはもっと沢山のCVがあるのだが、今回使いそうなのはこのくらい。
プログラムモードでCV122の排気音音量を最大の255にしてテストをしてみた。

結果、最大の音量にするとデフォルトの128(50%)よりは大きくなるのだが、期待した音量には達していないことが判り、アンプによる出力アップが必要と判断した。

購入したアンプキットは、エスケイ電子製のC'sキット、アンプ380というもの。
定番と言われる(らしい)LM380という小型アンプICを使ったもので、DC8〜22Vの範囲で動作する。最大定格出力はVcc12Vで1.5Wと車載スピーカーを鳴らすには大きすぎるほどのパワーである。ちなみに、デコーダーに付属するスピーカーは8Ω0.5Wのもの。秋葉原で買ってもMAX200円だった。千石電商では150円、テストのため各種のスピーカーを購入してみた。

スピーカーは、クマタ貿易でSoundtraxx社のスピーカーを購入することができる。角形15×25mmで1Wのものが2000円で販売されている。性能はこちらの方がダントツなのだが、1個2000円は厳しい。・・・小さいので1両に4スピーカー搭載が可能、ってことは、さらに8000円の投資だ!

これがアンプ380を組み立てたもの。
説明書通りに組むと高さが15mmを越えるので、高さのある部品は寝かせて取り付けた。これにより10mm弱となる。

基板のサイズは37.5×34.5mm、HOの車体からは若干はみ出す大きさなので、サイドをカットすることにして、当面動作テストを行ってみる。

真ん中にあるのがLM380、その左のオレンジの部品が半固定抵抗。
音量を変えられるのが嬉しい。部品数8個と簡単なキットだ。

当面電源は別電源で12Vを供給してテストしてみるが、本番はブリッジでレールからDCCの交流12VをDCにして使う予定である。

レールに載せたE8に接続、CV116を手動にして、ファンクションで排気音を変えてテストを行った。CV116を2にすると、車両は走らせなくても排気音はフルパワー時の音を出すことができる。

早速、DCCに接続して音を出してみる。
スピーカーは実際に前回搭載したフィルムケースボックス付きのものをそのまま使用している。

音量は128に戻して、半固定抵抗を少し回すと結構なボリュームで排気音が聞こえてくる。さらにボリュームを上げ、音が割れるところまでパワーをかけてみると、角度にして15度も回したところでこのスピーカーの限界に達した。

この時の音量はアンプなしに比べると数倍の音量となり、2Fでテストしている音が1Fでも聞こえるほど。アンプの効果は十分にあることが判った。

設置については、これまでスピーカーを載せていた部分にアンプを載せることにして、高さを合わせてみた。 →

厚さは10mm弱に抑えられ(↓)上下のスペースには問題ない。

幅方向は、車体からはみ出す部分(↑青線)をカットすれば十分に搭載かのうな大きさである。

 

ただし、右写真のように、運転席に取り付けられている運転士と助士は撤去しなくてはならない。(青丸→)

整流用のブリッジも運転席部分に収められると思われる。

スピーカーの設置場所は、モーターを90度回転させて床下にスペースを作りそこに設置することを目論んでいる。E8は、ダイキャスト製の内フレームでモーターを挟んでいる構造なので、モーターを支持する部品とフレームを削り出さないといけないが、ばらしてフライスで加工すれば問題のない範囲であることを検証した。

床下は、現状ダイキャストのフレームになっているので、内側を削って、スピーカー2個を取り付けることにした。

スピーカーだが、秋葉原で8Ωの小型スピーカーを仕入れてきた。

上段左から:

デコーダー付属の28mmφ0.5W、千石電商で購入した同じく0.5W
電気街で購入した0.5W(200円)

下段左から:

20φ8Ωのスピーカー定格不明、29φ0.4W、29角アルミ振動板のもの0.5W(?)

デコーダー直結とアンプ増幅時の様子をテストして、大きないい音を出すスピーカーを選んでみたい。(スター精密の20φが見つからなかったのは残念・・・小売りしていないようなので、ジャンク屋で見つかればと思ったのだが)

次回はスピーカーのテストと、設置用ボックスの製作など

 

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