第9話

サウンドデコーダーの音量アップ 2

ヤ前回DCCトップへ次モ

2003.5.3

 

スピーカーテストの前に4スピーカーシステムの検討を行った。
アンプには十分なパワーがあることが判ったので、4スピーカーを駆動するのは問題なさそうだ。しかし、E8はモーターを移動したスペースに2つのスピーカーしか入らない。

LifeLike社PROTO2000ブランドのE8は1両でも十分な牽引力があるが、実機がA−Aまたはブースターを連結したA−Bで運転していることから、私もA−Aの2両を所有している。先頭車を背中合わせに重連で運転することが通常である。スピーカーもA−A間にコネクターを渡してもう一両に2つ搭載し4スピーカーにすることにした。しかし、たまには単機で牽引することもあり得るので、単機の場合にはコネクターに2スピーカーと等価な抵抗を接続して2スピーカーでも8Ωを確保できるよう下の図のような配線を考えた。

引き通しはサウンド用だけで、走行用のデコーダーは2両とも個別に搭載しているので個々に単機での運用が可能となる。勿論、サウンドデコーダーを搭載していない機関車は単機で音を出すことは無理だ(^^;)。

単機の場合にコネクタに1W4Ωの抵抗を接続する。1両に積んだ2つのスピーカー(8Ω)は並列に接続されているので4Ωとなる。もう1両との接続は直列に接続しているので4+4=8Ωとなりアンプ指定の抵抗値となっている。


スピーカーのテスト

いろいろ買い込んだスピーカーだが、大別して2つの種類になる。1つはフィルムコーン、もう1グループはアルミコーンである。

写真下段の両端がアルミコーン。テストするとアルミコーンのスピーカーは音が硬くエンジン音がいまひとつだった。
フィルムコーンのグループでは下段中央のプラスティックのカバーのついたものがスピーカー単体でもかなりいい音を出すことが判った。ただ、カバーのないものでも実際にセットするときにはボックスに収めるので大きな差はないようだ。

結局、直径と音質は比例しているようなので、フィルムコーンで28φのものを使うことにした。(上段の袋に入ったもの)

問題発生!

前ページでのテストではアンプの電源を別のパックから供給していたのだが、4スピーカーのテスト時にパックの極性を換えてしまい電解コンデンサが死んでしまった・・・。半日をつぶして秋葉原へ出かけ代わりのキットを購入。
ところが、新たに組んだキットも音がでない。出ないというかボツボツという音はする、またほんの僅かに汽笛も聞こえる。全体に死んではいないようだが、どこが悪いのか私には判らない。

予備に購入した部品に取り替えたりしたがどれも同じ結果となり、呆然としたまま夕飯休憩。

夕飯後、電源を違うパックに換え、さらにデコーダーからのサウンドではなく、ヘッドホンステレオからの出力で試してみると、見事に音楽が流れてきた。

試しにヘッドホンステレオの出力とデコーダーからの出力をイヤホンで聴いてみると、デコーダーからの出力はそこそこのパワーがあるらしく耳が痛いほどだった。入力が大きすぎるらしい。

一旦、音楽で4スピーカーと1スピーカーの許容パワーと音量の差を検証してみた。結果、さすがに4スピーカーはパワーも入るし音量も大きくなる。

さて、デコーダーの接続だが、手元にある適当な抵抗を選んでイヤホンで音楽と同じくらいに聞こえる抵抗をデコーダーとアンプの間に入れてなんとか音がでるようになった。(左写真)

写真右下のスイッチでスピーカーを切り替えながらテストを行う、デコーダーからの排気音も4スピーカーの方が迫力がある。

ここで、パックからの電源を切り離し、線路からの電力でアンプを駆動する段階に進むことができた。
ところが、ここでまた問題発生!

左の写真下にあるブリッジ整流子で線路の交流を直流に整流してアンプの電源としたのだが、今度はノイズが思い切り入るのである。

ノイズが聞こえないところまで半固定抵抗のボリュームを下げるとデコーダーに直接繋いだ方が大きな音じゃないかと思えるほど、アンプの効果はまったくなくなってしまうのである。

写真のようにリード線を引き回しているのも原因にはなりそうだが、それ以上に、ヘッドライトを点灯させたり、走行させると大きなノイズが入るのだ。DCC自体が高周波の信号をレールに乗せているのだから、そこから整流しただけの電源ではノイズが乗ってしまって使い物にならないらしい。

ということで、今回はスピーカーボックスまで手が回らなかった。

次回、設置用ボックスの製作の前にノイズ対策を行わなくてはならない。

 

PREVIOUSBACKNEXT