第8話

サウンドデコーダーを搭載(2)

2003.1.19

 

(続き)
 さて、一気にスピーカーボックスを作って仕上げてしまいませう。

テストではスピーカーを直接デコーダーに接続していたので、設置場所までリードを延ばします。配線が邪魔にならないようにツイストさせてつないだ部分はハンダ付けしてます。

スピーカーボックスを設置できるスペースは運転席の後ろ側、高さは約10mm。素材箱にある材料で作るにもフライスや旋盤が要りそうな形をしています。アルミやABS樹脂を削ろうと思った矢先、ちょうど良さそうな円筒を見つけました。

下の写真がその円筒を10mmの深さに切り出したものです。
これはフィルムの空きケース。塩ビ系の素材でできているので、接着は難しそう、ただ、簡単に切ったり削ったりできるのでこれで試作することにしました。

フィルムケースの直径は底の部分で内径30mm、スピーカーの直径は28mmです。

フィルムケースの底の部分をケースとして利用し、厚さがちょうど良かったので、上右写真のように、ケース中間部分から内張り材を切り出しました。Vブロックで挟み込んでトースカンにあてて一回りさせると簡単に必要な深さをけがくことができ、作業は簡単に進みます。

底の部分は配線を出すために切り欠きを入れます。

ケースに内張とスピーカーを収めて運転席後ろに仮配置してみました。

場所としてはぴったりです。問題は音量、この時点でレールに載せてサウンドの効果を確かめてみました。

アドレスは初期値の03。
レールに乗せアドレス03を選択すると、エンジンのアイドリング音が聞こえてきました。このサウンドデコーダーはスロットル0でもアイドリング音が出るのですね。なかなかいい雰囲気です。

コントローラーをファンクションに切り換え、まずは0。ライトが点きます、これは通常のデコーダーと同じ。そしてファンクション1をONにすると・・「カン、カン、カン・・」とベルが鳴り始めました。試しに隣の部屋に行き、ドアを開け放していればベル音はしっかり聞こえてきます。
次に、ボディを被せてテスト。ボディを被せても音量は変わらず、むしろまろやかな音になるようです。

一応、このスピーカーボックスで十分な音響効果があることを確認しテストを終了しました。

このケースで問題なしということでしっかり車体に設置することにしました。スピーカーはケースにカシメただけでしたが、接着剤を使ってスピーカーを固定します。また、上の写真のケースにキットのケース用紙を丸く切り取ってスピーカー押さえとし、左の写真のような状態にしました。

一見しっかりしたスピーカーケースに見えてきました。(^^;)

最後に、このスピーカーケースを車体に固定します。車体には両面テープで固定しますが、塩ビのケースは両面テープも効きにくいので、底面にビニールテープを貼ると両面テープとの相性が良くなってしっかり固定されます。配線を整理し、車体との当たりを避けながら上回りを組み込めば完成です。

右の写真が最終組み込み後車体取り付け前の姿です。

試運転すると、音は屋根全体を振るわすように伝わってきます。当然前方からの音量が多いのですが、当初見積もった車体横のグリルはあまり効果がないようで、どちらかというと屋根上のファンからの音の方が大きく聞こえます。

スピーカー単体だけの状態に比べると音量は倍ぐらいになるように感じられ、ケースとスピーカーをしっかり密着させる方が効果がありそうです。

Soundtraxx社のDSD-LL100LC、定価は149米ドル。120ドルぐらいで手に入るので15000円ぐらいの投資です。他に蒸機用もありますが、勿論アメリカ型の音がします(当たり前)。日本でもこのようなデコーダーが出てくると運転がぐっと楽しくなるのですけどね。

 

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