第5話 車載デコーダーの大きさ  
2002.4.27

ちょっと間が開いてしまいました。この間にDCCはさらに一般的になっている様子ですね。Niftyの運転会でもDCCが当たり前になってきました。
先日、東京の青山にある青山メトロ会館で「DCC講習会」という集まりがありまして、私もお泊まりで参加してきました。講習会といっても仲間内でDCCの工作と簡単な運転会というメニュー、知った顔ばかりのお気楽参加です。
とはいえ、皆さんが持ち寄ったDCCグッズは目を見張るモノがありまして、ほとんど飲み友達?西野氏が持ち込んだプロイセンの機関車にはサウンドデコーダーが組み込まれ、急に止めると絶気し「キキーッ」とブレーキを軋ませて停止する優れものだったり、グループ軌道線の中澤氏の京津線電車はステップと連動したドアが開く!などなど、たっぷり充電させていただきました。

さて本題。前回の続きはまたにして(まだまだ勉強中なもので)今回はデコーダーの大きさについてちょっと書かせていただきます。

KATOさんがDIGITRAX社のデコーダーを取り扱いしていただけるので以前に比べて車載デコーダーの入手が格段に楽勝になりました。私はもっぱら岩橋商会さんから通販させて貰ってますが、模型店での取り扱いも増えているようで普及に拍車がかかればさらに楽勝になりますネ。ありがたいことです。

さてさて、デコーダーの大きさです。
Digitrax社のデコーダーはZゲージからGゲージ用までかなりの種類がありますが、よく使われるHO用、N用、Z用の3種類を比べてみました。

右の写真が汎用として出回っているデコーダーで、右からHO用のDH121、N用のDN121、そして左がZ用DZ121です。
Digitrax社のデコーダーは比較的に小さくできているので車載には有利です。しかしながら、殆どの場合が動力車に搭載するのでウェイトのぎっしり詰まった車内にスペースを確保するのは結構大変。

当然ですが、大型のモデル、大スケールのモデルの方がデコーダーを積むスペースには有利です。

HO用のDHは最大1.5A、DNとDZは1Aの電流を流せます。今の市販品であれば1Aあれば十分です、パワーパックと違って室内灯や重連なんて気にしなくていいのでスペースが無ければN用、Z用を使うことをお薦めします。

この3つのデコーダーは、投影サイズだけで見ると当然HOが断然大きく30×17.5mm(右下表を見てください)、Z用の3倍もの面積を取ってしまいます。

17.5mmは如何にHOとはいえボンネットタイプのDLのボンネットに納めるにはぎりぎりの幅です。またSLとなるとテンダーぐらいしか置き場所がないでしょう。プラ製でウェイトたっぷりの車ではモーターツールなどでダイキャストのウェイトを削って設置することも考えないといけません。

※諸元の大きさは保護材を含めた大きさです。

デコーダー
DH121
DN121
DZ121
適用ゲージ
HO
最大電流
1.5A
1.0A
1.0A
サイズ(mm)
30×17.5×6.5
27×10×3.5
17×10×5
リード線数
9
7
7
デコーダー諸元

左がこの3種のデコーダーを実測した大きさです。

デコーダーからは7〜9本のリード線が出ています。デコーダーだけ納めてもリード線のスペースがないと機能しないのでそのサイズも確かめてみました。

◆DH121

HO用なのですがHOでも車によっては搭載が厳しくなる大きさです。リード線の緑と紫は機能しないそうです。(知らなかった・・)

厚さは最大で6.5mm、リード線はコネクタで接続されているので故障しても配線を外すことなくデコーダーを取り替えることができます。(クリーム色の部分がコネクタ)

長さ30mmとリード線の取り回し(A)に約2〜3mmが必要です。

◆DN121

N用デコーダー、長さはDHに近く27mm、幅はZ用と同じ10mm、厚さだけはZ用よりも薄い3.5mm。
意外なことに厚さが薄いので、Z用よりも搭載スペースに困らないことが多いデコーダーです。

ファンクションはライト用のF0とF4のみ、Z用も同じです。このためリード線が2本少ない7本、取り回しサイズ(B)も約2mmあれば十分にリード線を配置できます。(リード線自体が細い)

◆DZ121

Z用ですが、Nの小型車やHOのパワートラックに付けてスペースを稼ぐことができます。厚さが5mmなので場所によってはDNより設置スペースを確保しにくくなります。

デコーダーの外装はシュリンクチューブ(熱収縮素材)で基板を保護してあるので、ブラス製車両や集電を兼ねたウェイトの上に置いても回線をショートさせることはありません。が、取り付けネジや穴などは全くないのでテープなどで適宜固定する必要があります。

 

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