第1話補足 DCCを楽しむ!

運転会を終えてDCC搭載車の走行結果など 

2001.6.22-24

 

6月22日から3日間、グループZUDEN主催「こだわりの運転会」に参加した。

毎年、路線や車輌のテーマを決めダイヤ運転を楽しむ運転会で、私も第1回の「東海道・山陽」から主催者側として参加している。この運転会の特徴はなんと言っても「ダイヤ運転」。時代をしっかり考証したダイヤと車輌を大勢のメンバーが協力して運行するという、他では滅多にお目にかかれない運転会である。

今回のテーマは「DCCで運転する京浜急行」、追い抜き、続行運転など京急らしさをDCC機能をフル活用して実現するというものである。体育館の1/3のスペースに延長50m程の「京急」本線が敷かれ、最大24列車が同時に運転されるのである。DCCでなければ制御しきれない規模となっている。NゲージでDCCシステムをフル活用した運転会は日本でも初めてではないかな?

この2つのスナップはそれぞれのメンバーが持ち寄ったデコーダー搭載の編成である。GMキットがほとんどなので動力の大半はGM新動力だった。ここの第一話を参考に急ごしらえの車もあったようだ。

私の作例の車も当然エントリーされて広い体育館を何往復もしていたのだが、GM新動力は集電板が台車の回転運動を支えるボルスターを兼ねているためにカーブの入り口やポイントでのトラブルがあったようだ。

加工前は前後の台車まで通しになっているために集電板もある程度安定しているのだが、加工により前後をカットしなければならず、集電板が緩んでしまい、台車の首振りに悪影響があったものと推測している。

解決策として、集電板を床板に接着して安定度を増す、というのが簡単なようである。この結果は追って補足2としてレポートさせていただこうと思っている。

DCCによる大規模運転会を行ってみて、NゲージとDCCの相性なり勘所がいくつか判明した。

まず、Nゲージでは集電性能が大型のモデルに比べて格段に劣ること。そして、集電不良が原因と考えられるトラブルが起こるのである。DCCならではの結構やっかいなトラブルもあった。例えば、デコーダーは番号を覚えているがコントローラーを忘れてしまうなど。

誰も制御していない車が暴走したり、つい今まで制御できた車が制御不能となったり・・などである。

次に、かなり大勢で運転するため、Digitraxのロコネットをタコ足配線して20数台のコントローラーが接続されたのだが、ロコネットの電力が低下してしまいコントローラーが不安定になることがあった。途中、ロコネットへ強引に電力を供給したらこの状態は収まったので、何台もコントローラーを接続する場合にはロコネット自体への電力供給も必要らしい。

運転会全体としては、ダイヤもそこそここなして追い越しや追い抜かれ(^^;)、駅での多忙な操作など参加された皆さんそれぞれに楽しんで頂けたようだ。DCCならではの追突事故が発生しており、今後の運転会では、実物の運転士よろしく前方には十分注意して運転しなければならないことも解ったようである。

余談・こだ運のサブメニュー紹介

こだ運(この運転会の略称)では、毎回上記のようなメインメニュー以外にメンバー有志によるサブメニューが展開される。今回は全メニューともDCCによる制御を採用したことから、同じコントローラーを持ち歩けばどこのメニューでも運転でき、あれこれ楽しむことができた。

檀上さんの大和川電軌モジュール

Nゲージ路面電車のエンドレスタイプのモジュールを使って、6名でそれぞれ決められた運行表に従って運転する。ゲーム感覚も併せ持っており、小さいセクションながらも楽しめるモジュールである。

ここの特徴はDCCでポイントのコントロールができることである。私も初めて手元のコントローラーでポイントを交換した。コントローラーのボタンを押すと「ジーッ」という音とともにポイントが変わる! 感激の一瞬である。

DCC駆動のポイントと糸で伝動されるトラバーサーが楽しい大和川電軌モジュールの一部 ↓ 

このモジュールは、檀上さんらしく小さい中にもいろいろ凝った作りが凝縮されていて面白い。糸で伝動されるトラバーサーや十字路の渡り線!

詳細はこちらのHPをご覧あれ。

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路面隊

JAMでもお馴染みの中澤さん率いる路面隊によるHO路面電車も参加された。
路面モジュールの規格を制定し、それに従ったたくさんのモジュールでリアルな路面電車の運転を楽しめる企画である。

←写真を撮り忘れたので昨年の運転会のもので失礼!

厚さ15mm程、長さ45cmのモジュールを敷き詰めると本当に街が出現します。
京津線や東京都電、京都市電、阪神、さらには京阪びわこ号からアメリカのインターバーン、ヨーロッパの低床電車まで登場しますが、不思議にマッチしてしまうのは最近の路面電車事情のせいかな?

こちらもルートを定められた運行表に沿って20人ぐらいでそれぞれの電車を運転します。ポイントは交差点では時間式、折り返し地点はスプリング式と、人手を介さずにもっぱら運転に集中できるシステムは素晴らしいです。

アメリカンロコをディーゼルが追い抜く→

アメリカ型HO

毎回勢力を拡大しているのがアメリカ型。
これまた毎回組線路でヤードを組んでぐるぐる回したり、ヤードで入れ換えしたり。大きな体にサウンドデコーダーを仕込んで汽笛やドラフトを響かせながら走る機関車など、てんでに楽しんでいる。

HOなのでデコーダーの処理や集電・走行性能は抜群で、さらにKadeeカプラーを活用した入れ換えなど、DCC向きの安定したシステムである。

バテレン隊

ヨーロッパ型も大変な勢いで増殖している。
ズラーッと並んだのはスイス国鉄のRE460、金に糸目を付けない連中だ(^^)>。

一番内側のエンドレスに12mmが敷かれ、BEMOや日本型12mmが走っていた。

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