くるりんが拾われた時の新聞記事です。

毎日新聞朝日新聞埼玉新聞 3紙に掲載されました。


毎日新聞2002年10月31日

■ 母子8匹そろって門出 ■

幸手署保護した捨て犬に飼い主 ・加藤緑さんが母子犬を引き取る

 栗橋町の中学校敷地内に捨てられ、幸手署が保護していた犬の母子8匹が20日、新しい飼い主に引き取られた。保健所への連絡を遅らせ、交代で面倒を見てきた署員らもホッとした表情だった。

 新しい飼い主となったのは、栗橋町の動物愛護団体「動物の幸せを結ぶ会ネットワーク」代表、加藤緑さん(53)。この問題が報じられて以降、同署には里親の申し出が殺到したが、8匹すべてを引き取れるという条件から、加藤さんが選ばれた。16年前から捨て犬や捨て猫を保護し、適切な里親を捜す運動を続けており、子犬が乳離れするのを待って、里子に出す予定という。

 8匹はこの日、幸手保健所や県動物指導センターの職員も見守る中、車に乗せられ、元気に旅立った。加藤さんは「今回は署員の方々の厚意で小さな命を救えたが、捨て犬ほとんどは保健所に送られ、処分されてしまう。絶対に捨てないでほしい」と訴えていた。

【高木諭】


朝日新聞2002年11月05日

■ 捨て犬母子もらい手決定 ■

幸手署が保護、愛護団体代表が新しい飼い主に

 

 栗橋町の栗橋東中学校で捨てられ、幸手署で保護していた犬の母子のもらい手が見つかった。同署員は「子犬も1週間でだいぶ大きくなった。もらい手が見つかって一安心」と話した。

 書に来た当初、母犬は近づくとウンウンと威嚇するようになり、署内でほえたりしていた。だが、署員が交代で餌を与え世話をするようになると徐々に懐くようになった。

 新しい飼い主は栗橋町の動物愛護団体「動物の幸せを結ぶネットワーク」代表、加藤緑さん(53)。加藤さんは捨てられた犬の里親を探すボランティア活動をしている。今回引き取った子犬も乳離れするのを待って里子に出す予定。


埼玉新聞2002年10月31日

■ 母子犬に引き取り手 ■

栗橋東中の生徒が保護 すっかり元気「心からありがとう」

 

 栗橋町栗橋の町立東中学校の体育館前で20日早朝に生徒が発見し、幸手署(寒河江拓二署長)が保護していた母犬と子犬たち7匹が30日午後、栗橋町で動物愛護活動をしている加藤緑さんに無事引き取られた。犬の一家は里親が見つかるまで加藤さんの家で暮らすことになった。

 保護された当時は生まれたばかりだった子犬たちは、署員の介護のかいあってか丸々と太って、きれいな毛も生え、かわいくなった。母犬は子育てのためらしく、やせたままだた、すっかり落ち着いた様子。

「この子らは私にほえる。でも元気になってよかった」と同署会計係長の泰弘一さん。

 署の裏庭で母子の犬たちに近寄った加藤さんは母犬に「ご苦労さまだったね」。色々話し掛けるうちに母犬はすっかり加藤さんに安心した様子。毛並みも汚れ、相当な年に見えたが、「歯がきれい。テリアの雑種で一歳ぐらい。初産だったんでしょうね。苦労したんだね」と加藤さん。

 この日、栗橋東中の富沢康晃校長(54)が寒河江署長に、犬を見つけたバレーボール部員の女生徒5人の手紙を届けた。

 手紙は「警察が来た時、もうこの犬たちは保健所に連れて行かれて死んじゃうんだなと、すっごく悲しかった。でも保健所に連れて行かなくて本当にありがとう」(平井佑佳さん)、「面倒みてくれて心からありがとう」などと、同署への感謝状だった。

 この間、親子の報道の反響も大きく、同署に3千円を郵送した人や、新聞社を通じてえさ代にと2千円寄付した人もいた。


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