ドイツ&スイスの旅 現地レポート 7/15-18


2000.7.15

Luzern, Andermatt, Realp, Chur

15日、朝10時のDFB記念列車に乗るためにLuzernは早朝5時45分発。朝起きは下手な2人ですが、がんばって起きたにもかかわらず、ちょっとしたトラブルで危うく列車に乗り遅れるところ、動き出した列車のドアボタンを押し、超駆け込み乗車でなんとか間に合いました。(SBBさんごめんなさい)

Andermattで谷野、深田両名と再開。お互いの行程の話題で盛り上がりながらもDFBの始発駅Realpへ向かいました。

ここではデジカメではなく一眼レフを使ったので左の写真だけ(グレッチュ氷河です)。氷河だけは見えましたが山の反対側は雪! 列車を降りてもみぞれ混じりで気温は2度、記念列車はまだ快適でしたが、降りた途端にずぶ濡れになってしまいました。

DFBは毎年旧路線を復活し、もう一駅で旧線区間が全通するところまで来ています。今年も運転開始ということで、ドイツのTVクルーが駆け付け、今月から来月にかけてドイツ国内で放送されるとのこと。これからドイツへ行かれる方いらっしゃいましたらぜひとも確認してきて欲しいのですが。この撮影のおかげで列車は停止とバックをくり返し、通常の倍以上かかって終点に到着。

Andermattに戻ったころには少し天気が回復、そのままオーバーアルプ峠を超えて宿泊予定のクールへ向かいました。

左はオーバーアルプパス駅に停車中の氷河急行、今回、FOはパスの範囲外なので左端に見えているパノラマ車には乗れなかったのですが、2等は窓の開く車両なのでこんなアングルも撮影できます。車窓からは峠近くでマーモットの姿を見ることもできました。

今晩の宿泊地Churはグラウビュンデン州の州都。市街は古い町並みを残した美しい町です。
ここには今回乗りまくる(^^;)レーティッシュ鉄道の本社があります。大変立派な佇まいの本社は夜ライトアップされているとのことでしたので、我がグラウビュンデンバーンの参考にと拝んで参りました。

右は、Chur市内を走るアローサ線の列車。
以前は小さな電車が走っていましたが、交流に変換されて本線と同じ機関車が4〜5両の客車を牽いて市内の併用軌道を走ります。日本ではなかなかお目にかかれないのでスナップ!

市内の古いレストランでグラウビュンデン料理をいただき、とてもリッチな気分で一日を終えることができました。

 

 


2000.7.16

Chur, Arosa, Davos, Filisur

今日はChurから次の宿泊地Filisurまでちょっと遠回りで移動することにして、直行すれば1時間ぐらいで到着のところを一日かけて乗り回りました。

まずは、昨日夕方(といっても8時過ぎ)に写真だけ撮ったアローザ線に乗車、山間をグイグイ登る列車に眼を見張りながら往復乗車。アローザでは駅前をちょっとだけ散策しただけですが、スイスの軽井沢的な避暑地のムードをちょっとだけ味わってみました。

左はアローザ急行専用車。

Churに戻り、LandquartまではSBBの2階建列車で移動。
駅の窓口で頼まれもののダイヤを買おうとしたところ、機関区の事務所でしか売っていないとのこと。今日はあいにく日曜日でお休みのためあきらめてFilisurの宿へ向かうことにしました。

戻りはDavos経由、反対側のホームには新しく開通したフェレイナトンネル用の窓の大きなペンデルツークが停車中で、ちょっと中に入って雰囲気を味わってみました。低床になっているその車両は、屋根の下まで窓!窓の高さは2m近くありそうです。

Davos線のループ区間を楽しんでFilisurに到着。
チェックイン後、名物のランドヴァッサー橋まで軽いハイキングに出かけました。Filisurから1kmあまりの道

のりですが、トレッキングコースが設定されていて、歩くこと15分ぐらいで橋の見える場所に到着します。

そのお立ち台からの眺めが左の写真。真下は100mはあろうかという崖ですが、手すりも完備した場所でした。

そこに、誰がやったか知りませんが、ちょうどカメラを乗せられるように切られた立ち木が一本。三脚を持っていないハイカーが作ったのでしょうか? 妙にピタリとはまっていて笑ってしまいました。

Filisurは自分で作っているモジュールのモデル駅、自分のモジュールに泊まるというのも悪くない気分ですネ。


2000.7.17

Filisur, Vereina, St.Moritz, Filisur

Filisurの宿は快適で、ホテルのバルコニーから撮影ができたり、模型やRhBグッズを売っているなどRhBを撮影に来る鉄道ファンの集まる宿とのこと。

ところが、この宿の最大の欠点は電話環境が見事なくらい劣悪?なことです。

右の写真が事務所にある電話。今どきの電話とは思えないクラシックなものです。さらに、ホテル備え付けの公衆電話もこのとおり。部屋からはおろか、このホテルからのアクセスなど全くお手上げの状態でした。

上の写真がホテルのバルコニーからFilisurの駅を撮影したものです。私たちの宿泊した部屋はちょうど駅側の角部屋で、ドアを開けるとすぐバルコニーがあり、椅子に腰掛けて撮影ができる絶好のロケーションでした。2日目、谷野くん達の部屋が山側バルコニー付部屋に変わり、駅を出てすぐのループを走る列車を撮影できる好ポイントでした。

これで電話さえ備え付けになれば、ここからRhBの氷河急行やベルリナ急行などを中継できるのですが。

電話の環境はともかく、足場といい料理といい絶好のホテルだったので連泊することにして、身軽になって一日RhB沿線を訪ねることにしました。見事に朝から晴れてこちらに来て初めて天候を気にせずに出発です。

まずは、ChurとLandquartで買い物です。
昨日、日曜日のためあきらめた、日本へのおみやげ第一陣の送付と、RhBのダイヤを求めてChur、Landquartへ向かいました。Reichenau-Tamins経由のChur行きで内側の環状部分は走破ですネ。

Landquartでは、RhBの車両関係の中心基地となっている機関区を訪ねました。
受け付けで用件を告げると快く応じていただき、係りの方が来るまで受け付け前の応接に通され、会社を訪問しているんだなぁという雰囲気。くだけ過ぎではないとても明るい受け付け係りの女性の対応が好印象です。
ほどなく係りの方が現れ、地下にある物品倉庫に案内されました。なんと、物品倉庫で直接買い物ということなのです!

ここには駅や車内で売られているグッズからダイヤ、運用表まで関連グッズはなんでも揃っています。
おかげで、お目当てのダイヤの他にも皆100SFほど買い捲りました。私も、沿線で着たら職員と間違えられることは必至と思われるユニフォーム(赤いポロシャツ)をゲットし大満足でした。

Landquartからは、Vereinaトンネル経由で大回り環状ルートを乗り潰すことにし、昨日見るだけだった窓の大きなペンデルツークに席を確保。Klostersからはつい最近開通したVereinaトンネルルートを走ります。
そこそこ混んだ車内で、隣のボックスで子供の相手をしていたドイツ人男性が話し掛けてきました。われわれが車窓や車両にカメラを向けているのを見て一目で鉄ちゃんと判ったのでしょう、彼も蒸気機関車が好きということで鉄は鉄を呼ぶ?ということですネ。

かみさんの通訳で鉄ちゃん話しに花が咲いているうちに列車はKlostersに近付きます。途中、彼が「ミニクロコがいるよ」と指差すと、そこにセメント列車の先頭に立って現役で活躍するGe6/6Iがいました。動ける状態でいることは判っていましたが、現役で働いているというのにはびっくり。早速、先程手に入れたダイヤと運用表で確かめると、この日の運用はこのセメント列車の往復ということが判りました。

彼とは、トンネルを出たところで別れ、われわれはSt.Moritz方面へ乗り換えました。ホテルへの到着時間の関係でSagliains-Scuol Tarasp間は次回へのお楽しみとなり、そのままSamedan経由でPontresinaへ。ここから直流区間をちょっと戻ってSt.Moritz、ちょっとだけお茶してからアルブラ峠を超えてFilisurに戻りました。


2000.7.18

Filisur, St.Moritz, Alpgrum, Poschiavo

今日の最大のイベントはBerguenの牧場でのんびりと撮影すること。(翌日の予定は毎晩食事の後決定しています)
ゆっくり朝食をとって、一駅10分のBerguenへ。
今日も絶好の観光日和です。駅に荷物を預け、いざ緑の牧場へ!

この駅からアルブラ線名物のループ区間に入るので、駅を出た直後から線路は牧場の中を右へ左へΩループを描きながらグイグイと登っていきます。Preda寄りの区間も有名ですが、ここはハイキング気分で牧場の中から写真が撮れるのがいいところ。
これまでの雨や朝露で草地が湿っていたので緑の絨毯に寝そべってというわけにはいかなかったものの、影に入れば寒いくらいの気温ですが、日ざしに当たると日焼けしそうな高原の太陽の下、Tシャツ一枚になって気持ちいい汗を流すことができました。最高の気分です〜。

上の写真がその時の成果。緑の牧場に青い空、白い雲。赤い列車がとてもよく似合います。

Berguenで半日を過ごし、1時過ぎにSt.Moritz行きの列車に乗車、食堂車付きだったので、急いで食堂車へ向かい、St.Moritz到着ぎりぎりまで食事してました。St.Moritzからベルリナ線、No.45-46の牽引する列車でAlp-Gruemへ向かいます。No.45の模型を持っている関係で禁煙車ですがこれで移動。

吊り掛けモーター音を楽しみながらベルリナ峠超えを満喫するうちに2200mにあるビアンコ湖を通過、峠を超えたところが氷河の見えるAlp-gruemです。

ここで1本列車を落としてお茶タイム。
広いU字谷の向こうに氷河を眺めながら暖かいコーヒーを飲むのもまた最高の気分です。

駅に来たヤギの親子と戯れながら列車を待ち、左の列車に乗って山下り。ここからPoschiavoまで40分程の間に1000m以上下ります。車窓からはPoschiavo近郊の町並みが見え隠れするのですが、つづら折りのΩループを下っても下っても町を屋根から見るような風景が続き、Poschiavo到着まで箱根登山電車ほどの勾配が続きました。

Poschiavoは、スイスでも南端のイタリア語を話す地域にあります。州はChurと同じグラウビュンデン州なのですが、使っている言葉はドイツ語、イタリア語、レトロマンシュ語の3言語、方言も入れれば5種類ぐらいの言葉が入り乱れるところです。
今晩の宿は駅のインフォメーションで探した電話のある宿。なんとかいろいろ書き込みだけはできました。
この速報は作るところで力つきてダウン。次はいつアップできるかな?

今晩からイタリア語と格闘しています。しかしながら、晩御飯はおいしいイタリア料理とワインということで、言葉の通じないのも面白いものです。明日はイタリア語圏からイタリアそのものへ、スイスとはお別れです。


出発日へ戻る このページのトップへ 7/19以降はこちらへ