ドイツ&スイス、イタリアの旅  7/9

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2000.7.9  Frankfurt am Main, Stuttgart, Dillingen an der Donau

7月9日。久々の夫婦二人旅は、フランクフルト発のICEで始まりました。新婚旅行以来のヨーロッパ、ドイツはさらに遡って10年近く経っているので、街並みは同じようでも中身はかなり新しくなっています。DBも民営化されてDBAG、いまでは日本からも予約できるほどデジタル化されていました。駅の出札口もコンピュータの端末に向かう職員さんとのやり取りになりました。

9-10日はRollerご兄弟を訪ね、Stuttgart市内観光の予定です。

フランクフルト発のICEは以前からあるICE1、ちょっと残念ですが、車内は快適です。

左は1等車の室内、体の大きなドイツ人に合わせてあるので我々日本人には超快適な座席になります。ICEでは、携帯電話の普及やパソコンの普及に対応して、車輌毎にビジネス車輌(携帯電話可・ブースター完備、PC用電源付)と静粛にしなくてはならない車輌に別れています。勿論、禁煙車と喫煙車がそれぞれにあります。こまめな対応が嬉しいですネ。

右はハノーバー万博のマーク。DBはオフィシャルキャリア

なのだそうです。当たり前といえば当たり前かな?

Frankfurt駅を定刻に発車。国内の特急列車はかなりの割合でICEに変わっています。クリームに赤や青の客車は全て塗色を変えてしまったようです。
 列車は順調にStuttgartへ到着。まずはAlbrechtと初体面となりました。櫛型のホームを駅舎に向かって歩くとほどなくAlbrechtが現れました。Jorgと双子なのでかみさんは一発で発見。ほっぺにチュッ・チュッとご挨拶、ついでに私も・・・慣れないのでちょいと照れてしまいますネ。自宅に案内される前に市内を一望できる駅の屋上へ。屋上にそびえるベンツマークのすぐ下が簡単な展望台になっていました。

右は、StuttgartのUバーン駅、DB車両の走るSバーンも地下にあります。Uバーンは、SSB(Stuttgart Strassen Bahn)には広軌と狭軌があって、路面電車タイプ(中)が狭軌のメーターゲージ、ホームも低く3線区間では高低2段のホームになっていました。広島電鉄で見かけたことがありますが、3線になっているところがめずらしいですね。SSBの車は黄色で最近の車、DBのSバーンは古い車もありますが、赤色の新車がきれいです。 


夏とは思えない寒さで、Albrechtも革ジャン姿、屋上は早々に切り上げて自宅まで列車で向かいました。Stuttgart駅にポケモングッズの長い旅はここまで、夕方まで市内を案内していただきました。
ベンツの町Stuttgartでは、市内電車の整備が進行中、狭軌線は徐々に改軌されています。見物は中央駅近くの3線軌道区間と、ラック区間。市電にラックがあるなんて、と思ったらStuttgartは、坂の町なのですね。

 自宅では、一緒に暮らす恋人のBirgitを紹介していただき、お茶もそこそこに市内の南ドイツ地方料理のお店へ。ドイツらしく豚肉がメインの地方料理、私は早速ビールを少々。満腹満腹。



 お昼をご馳走になったあと市内観光に繰り出しました。坂と緑の多い街並みが続く中、珍しい市電のラック区間に乗車。坂の町らしくラックで登る先にも町が続いています。ちょうど坂の下の町と上を走る市電を結ぶ短絡線といった役割のラック市電です。

 右の写真がラック区間の市電、かなりの坂になっているのが解りますか?
左の写真、ちょっと見難いけど、窓越しに見える線路が極端な登り坂になっています。駅を出てしばらく走ると、ラック以外考えられないような急坂を登ります。

この電車が市民の足ということが頷ける脅威の急坂・・。

電車の前に自転車用のキャリア(というよりも無蓋車)が連結されていました。(右下の写真)

坂の上からスイスイ自転車で降りても、この電車があれば上りを苦にしなくてすみます。ちなみに、ラックのない電車もありますが、相当な大回りしないと上の街へは行けません。便利この上ない電車でした。

  (写真:Albrecht,Birgit & Yoko)

 電車を途中でおり向かった先はテレビ塔。テレビ塔の回りはテニスコートやサッカー場が広がり、ここがドイツでも有数の都市なのかと疑ってしまうほど。テレビ塔の回りは森です!(下の写真)

 テレビ塔からは狭軌の市電で中央駅に戻ることにしました。市電は駅までの区間ほとんど坂を下ります。線路は道路の真ん中だったり脇を走ったりで、沿線には葡萄畑もちらほら、市内とは思えない・・。お二人にはStuttgart駅でお見送りまでしてもらいました。

ループになっている市電の終点駅。

Stuttgartのテレビ塔から見下ろした市電の終着駅。半円になった停留所に小さく市電が見えています。ここで電車はループして折り返します。ですから市電には運転席が片方にしかありません。

 Stuttからの列車はICの客車。駅毎に編成が逆転するためか、普段は割と便利の良いところに停車する1等車は入り口から一番遠い遙か先に停車。AlbrechtとBirgitとはここでお別れです。

 生憎の雨模様の中、列車はUlmへ。1等車なのに編成の都合なのか屋根のないホームの端に下ろされた我々は、屋根のある所まで走ろうとしました。見ると、ホームに子供を抱いた背の高い男性が傘を差してこちらの方を探している様子、近くにいた男の子がこちら目がけて走ってきました。 Joergと子どもたちでした。

 Joerg一家の出迎えを受けてDillingenの自宅まで車で向かいました。Joerg運転の車でDillingenに入る手前でドナウ川を渡りました。これから黒海まで流れるドナウの流れはまだ大河という風情ではなく、田舎を流れるちょっと大きな川という程度。緩やかな丘陵地帯に拡がる麦畑の間を流れています。ドナウを渡りそう経たないうちにDillingenのJoerg家に到着。うちの2倍以上ある広い家は羨ましい限りです。

 ご自宅では奥さんのDorisが迎えてくれました。ご挨拶と自己紹介もそこそこに我々は2階の1室のゲストルームに案内され、まずは荷物をほどいてほっと一息。


 5才のThomasの話しにはついていけず、3才前のHannahにもついていけないドイツ語レベルの私は、Roller夫妻が気を遣って英語で話してくれてようやくお話に参加できる程度。これから2日間精神的にちょっと疲れるかも?

 右の写真は彼のオルガン学校の卒業制作だそうで、フイゴを手で操作しながら鍵盤を弾くととてもやわらかな音がします。

 食事の後、子供たちを寝かしつけ、しばらくコーヒーを飲みながら話をしましたが、疲れと言葉の問題であっという間に睡魔に襲われてしまいました。重くなる瞼と格闘したものの、話は全く理解できなくなり私だけ先にダウン。失礼して休ませていただきました。

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