伝七・ふかPの スイス先攻記2
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by 伝七

 

 7月12日、曇り。とは言ってもなんとか雨が降っていない、という程度。案の定ホテルを出て歩いていると霧雨が降り出す。市中の時計屋さんでSBBレールウォッチの探していたのを見つけ、購入。模型屋も発見し覗いてみるが収穫はなし。ジュネーブ・コルナバン駅から9時29分発のインターシティーでベルンへと向かう。2時間弱でベルンへ到着、10分程でブリーク行きのインターシティーに乗り換える。ちょうどお昼だったので食堂車へ直接乗車、昼食にする。マカロニよりまだ小さいパスタにミートソース、それにアップルソースが添えてある。

欧米人の好む食べあわせであるが、意外に美味だった。食事を終えて1等車に向かおうとしたら、中間に連結されている荷物車にはばまれ1等車に行けず、仕方なく逆戻りして2等車へ。冷房が無いので窓を開け、ちょうどさしかかったレッチェン峠越えを楽しむ。レッチベルクトンネルを抜けると断崖の上、そこから列車は徐々に高度を下げていき、ブリークへと着陸した(笑)。

 

 

←着陸(^^;) 直前。フィスプの街を見下ろす。

 ブリークからBVZ、ブリーク・フィスプ・ツェルマット鉄道でツェルマットへ。インターラーケンにも増して日本人ばかりである。日本語の看板まで氾濫している(苦笑)。天気はなかなかいいのだが、マッターホルンは雲の向こうに隠れて見えない。ホテルへチェックインし、まだ時間もあるので地下ケーブルカーで展望台のあるスネガへと登ることにする。日本のケーブルカーの常識では考えられないスピードでスネガへ到着。見晴らしはまぁまぁ、というところか。なんとなく箱根大涌谷を連想させる。雪が降ってきたの早々に下へ降り、買い物などをしてから夕食はホテルの確保でお世話になった日本語案内所で教えてもらったお店に行き、チーズフォンデュ。美味しかったのであるが、量が多すぎた。ホテルに戻ってマッターホルン方向を見ると、雲の切れ目から少しだけ見えてきた。明日は一般観光客モードである。

 7月13日。朝起きてカーテンを開けると、昨日満足に見えなかったマッターホルンが朝日を浴びてきれいに見える。慌ててベランダから隣の部屋のふかPをたたき起こす。三脚立てて写真を撮ったりして。

 

 

 

今日はこのホテル連泊なので荷物を置いて出発、まずはゴルナーグラートへ。登山電車で一気に3000メートルオーバーまで登り、ちょっと動くと息苦しい。相変わらず日本人は多く、日本人相手にセントバーナードと写真をとる商売をやっている。怪しい日本語で呼びかけて(笑)。一旦ツェルマットまで戻り、前日から目をつけていた焼きソーセージ(パン付き)で軽く昼食。その後「どーせなら富士山より高いところまで登らなきゃ」ということで、ロープウェイを3台乗り継いでクラインマッターホルン、3820メートル。ゴルナーグラートより更に息苦しい。で、一面雪、ガスっていて何にも見えない。なので、しょうがなくお互い自分のカメラに写る(苦笑)。息苦しくて寒いのでそそくさツェルマットへ降りる。

写真上 :ゴルナーグラート駅

写真中左:ゴルナーグラート駅とマッターホルン

写真中右:ゴルナーグラート駅からみた氷河

写真下 :クラインマッターホルンにて伝七

まだ午後の早い時間だったので、ツェルマット〜テッシュを往復しているシャトル列車に乗ってテッシュまで行ってみる。ツェルマットは自動車の乗り入れを禁止しているため、自動車で来た人はここの大駐車場に停めてシャトルでツェルマットへ行くことになる。で、でっかい駐車場があるだけで、特に見るところはナシ。ツェルマットへ戻るため時刻表を見ると、少し待てば氷河急行が来るので、それでツェルマットへ戻ることにする。翌日乗る氷河急行の指定がパノラマでは無いので、パノラマ車に乗るというのが一応の目的(笑)。眺めがいいのには間違いないが、やはり1等車で横4列は狭い。ふかPと2人で「これで充分だね」という結論に達する。ツェルマット到着前に車内放送がドイツ語・英語などに続いて日本語の放送が流れ爆笑。だって観光ガイド口調のおばちゃんの様な放送なんだもの。COOPでで買い物などをしてから、夕食はホテルの目の前のイタリア料理店。カルボナーラが美味しかった。

 7月14日。ツェルマットの町はガスっている。当然マッターホルンは見えない。今日は氷河急行でディゼンティスへと向かう。目的地は手前のアンデルマットだが、食堂車の食事時間の都合でディゼンティスまで乗り越して戻るのである。ホテルをチェックアウトして駅へ行くと、列車は既に入線している。1両全部団体で予約入りの車両が多数。しかもほとんど日本の団体(苦笑)。我々の指定の21号車を探すと、前の方に連結されているBVZのセンタードア車。ローカル用とおぼしき車両。乗ってみると座席番号が無い。はてどうしたものかと駅員さんにたどたどしい英語で尋ねてみると、ブリークで乗り換えろとのこと。後で日本人団体の添乗員さんからの情報で判明、車両故障のための代車ということであった。

ともかく氷河急行はツェルマットを発車、構内に止まっているRhBの1等車が見える。あれが故障車? 団体の車両からあふれてしまった夫婦1組、添乗員さんにブリークで乗り換えてと念を押されていたが不安らしく、よろしくお願いされる(苦笑)。列車は無事ブリークに到着、新21号車(笑)は進行方向変わっての一番前に連結されるというので進入の際に見ていたら、FOの機関車にRhBの1等車がぶらさがっている。あれだな。またしても雨のブリーク駅ホームをてくてく歩き、無事新21号車へ。ところがこれまた座席番号が無いので、手近な席に座る。かくして聖地RhB(笑)の車両に初乗車。

 

 

←ツェルマット駅にて

 BVZと富士急行の姉妹鉄道の看板(BVZは怒っているらしい)

 何故か理由は良く判らないが、10分近く遅れてブリークを発車する。山を進むうちにだんだん雨が強くなってくる。食堂車が連結されるオーバーワルトに着いたときには土砂降りになった。団体からあふれた件の夫婦はアンデルマット下車なので声をかけてくれというが、その頃我々は食堂車なので、食堂車に出かけるときに「次の停車駅ですから」と声をかけて食堂車に向かう。飛び入りで食べようという人たちでごった返すも、みなさんお帰り願われる。席だけリザーブしていて満席と言われた人も居たようで、食事券にしておいて正解。さて本日のメニューは、サラダ・パン・メインは仔牛の煮込み・マッシュポテトとにんじん添え・デザート・コーヒー。ちょうどメインが出てくるころにオーバーアルプ峠にさしかかる。やはり素晴らしい景色を眺めながらの暖かい食事は最高! 知人に聞いていた評判では氷河急行の食堂車は美味しくないということだったが、充分に美味しかった。その後別の友人が新婚旅行で氷河急行に乗ったときの食事は美味しくなかったという話だったので、当たり外れが大きいのかも知れない。最後にキルシュまでいただいて大満足。食事終了後まもなくFOとRhBの境界駅であるディゼンティスに到着。

 ここからFOのローカル列車でアンデルマットまで戻る。ディゼンティスを発車してしばらくした頃、ふかPの携帯に面影橋氏より電話が入る。なんでも予定の夜行に乗れない〜、というところで通話は切れて圏外に。ドイツ隊の予定を見ると、ヴェルニゲローデあたりからスイスを目指して来る模様。ドイツのガイドブックを見て場所は判明、トーマスクックを見て列車をを調べる。そうなった以上もう移動は始めてるはずだからぁ・・・、当座の結論としてルツェルンあたりまでは来れるだろう、そうすれば早朝に出れば朝にアンデルマットに着けるんじゃないかと予想をたてる。後になってみればこの予想が結構正解であった。アンデルマットに着いて駅の窓口でホテルの案内をもらい、そこに載っていたホテルをあたる。ツインが1室だけ空いてるといわれ、あらたに探すのも面倒だし値段もまぁまぁだったのでここに決める。部屋に入って窓から外を見ると、山側特等席。FOの線路が3段見える。ということで、三脚立てて定点撮影開始(笑)。夕食はCOOPで買い込んで部屋で済ます。その後に面影橋氏から再度電話が入り、アルトゴルダウで泊まって翌朝にはアンデルマットに来れるとのこと。しかしその予定はもろくも崩れ去ったのはご承知の通り(爆笑)。

アンデルマットのホテルにて 上から1段目 下左2段目

3段目 オメガループを登る列車

そして翌日7月15日、アンデルマットは雨というか霧というか、まぁ山らしい天気。朝食をとってホテルを出る頃には傘は要らない程度に。チェックアウトをしている最中に面影橋氏から電話が入り、アンデルマット駅に到着していると連絡が。我々も駅へ向かい待合所で無事再会出来たのでありました。

これにて別動隊レポートは終了、以後、本編に戻ります(笑)。


     

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